こんにちは。今回は
  • 「制定しよう 放射能汚染防止法」(山本行雄著、星雲社)
  • 「第2章 原子力法は人と環境をどう扱っているか」
  • 「2‐03 被曝させても責任がない公衆被曝線量規制」
  • についての後篇です。汚染されてしまった地域に住んでいる人や避難した人たちの権利についてお話してみたいと思います。

    チェルノブイリ法

    チェルノブイリ法では、移住とそれに伴う権利については土壌汚染も考慮に入れられますが、おおよそ以下のように決められています。

  • 1.ここには住めないよと移住を義務付けられるゾーン
  • (5ミリシーベルト/年以上)

  • 2.移住の権利もあるが住み続ける人の権利も認められるゾーン
  • (1ミリシーベルト/年~5ミリシーベルト/年)

    また、1ミリを超えないゾーンでは移住の権利は認められませんが、汚染のリスクを認め住民のサポートや補償などが実施されるとしています。

    認められない権利。日本の20ミリシーベルト

    日本では、法律上の根拠もないまま人の居住基準を20ミリシーベルトと設定されています。さらに移住の権利やとどまる権利についてはその片鱗さえない状況です。

    これまでの国の公式見解に反している

    文部科学省ホームページの告示・通達よりこちらのページをご案内します。
    発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に関する指針について
    原子力委員会 昭和五〇年五月一三日


    読んでいただくと分るように、過去の国の公式見解では
  • “線量当量は少なければ少ないほど望ましい”
  • とされており、その目標値(以下「線量目標値」という。)は実効線量当量で
  • 年間50マイクロシーベルト
  • としています。現在の20ミリシーベルトはその400倍に当たり、公式見解から言っても、国が法的根拠もなく居住者の意思に反してなんらの選択権もないままに一方的に基準を押し付けるのは、違法というべきです。

    子ども・被災者支援法

    2012年6月21日に議員立法として全会一致で成立しましたが、
  • 1.内容が具体性にかけている
  • 2.行政がやる気を起こさなければ実効性を持たない
  • 3.この法律に基づく政府の基本方針はこの法律がなくても行わなければならない施策の寄せ集め
  • そしてなにより
  • 4.原子力公害の被害者を権利者としてではなく、災害救助の対象として捉えている
  • などの問題が挙げられます。