こんにちは。今回は
  • 「制定しよう 放射能汚染防止法」(山本行雄著、星雲社)
  • 「第4章 あらかじめ知っておこう 公害法のイメージ」
  • 「4‐02 公害国会で形成された汚染するな、という命令構造を知る」
  • についてお話してみたいと思います。我が国の公害規制の基本モデルと「世界に先駆けて」といわれた法律について見ていきます。

    公害規制法での自然の三要素

  • 空気・水・土壌の汚染を防止する
  • ことが公害規制の柱です。削除になった環境基本法13条の放射性物質適用除外規定もこの三要素を掲げて適用除外にしてきました。

    公害法の基本モデルの二つの法律

    公害国会で我が国の公害法律体系は一応の完成を見ました。

  • 大気汚染防止法
  • 水質汚濁防止法

    公害物質の規制基準を定めて
  • 違反した者を処罰する
  • という基本的なモデルとなる制度。(事前対策)

  • 土壌汚染
  • は除染など事後対策的に重点が置かれることになりますが、土壌汚染についても事前対策は重要です。

    直罰制度と間接罰制度

  • 直罰制度
  • 基準違反があったら事前の改善命令など無しに処罰できる制度

  • 間接罰制度
  • 事前に行政官庁の改善命令を出して、これに違反した時に改善命令違反として処罰する制度

    大気汚染防止法も水質汚濁防止法も直罰方式を取り入れています。

    福島第一原発事故でバラマキ政策はなぜ起きたか

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    図の①すなわち公害防止法による規制をしないで②の廃棄物処理法や循環社会基本法を直接適用したら「汚染するな」という規制なしに、廃棄やリサイクルが行われることになり、公害規制なきバラマキ政策になってしまいます。これが福島第一原発事故による汚染ゴミ問題として現実化してしまいました。①を飛ばして②を適用したのが
  • 汚染対処特措法
  • です。とても重要なこの点については第7章で詳しく触れることになります。

    行政機関の行為と関係なく犯罪が成立する公害犯罪防止法

    公害犯罪防止法は、
  • 公害を反社会的な犯罪として捉え、独立した刑事法として制定されたものです。
  • 世界にさきがけて制定された法律と言われました。

    この法律には公害規制法に多く見られる
  • 行政従属性
  • がありません。

    行政従属性というのは、規制基準の数値などを行政機関の政令や省令に委ねたり、行政機関の命令違反を待って処罰したりするなど、
  • 行政機関の行為に依存する刑罰制度です。
  • 公害犯罪処罰法は、
  • 行政機関の行為と関係なく犯罪が成立するのです。