こんにちは。今回は
  • 「制定しよう 放射能汚染防止法」(山本行雄著、星雲社)
  • 「第8章 放射能汚染防止法に取り組む」
  • 8‐03 『これこそ「男女共同参画」「専業主婦」よ学者を目指せ』
  • についてお話してみたいと思います。学術の空白についてのお話です。

    各章のご案内はこれで最後になります。


    学術の空白

    事故後5年を経過しても、放射能汚染を公害として扱った教科書ともいえるものは一冊も出版されていません。まとまった論文の一本さえ提出されていません。学術の空白です。

    ※本では、放射能汚染防止法制定運動━ガイドブック━2012年5月10日臨時配付版及び、
    2015年7月30日仮配付版を注釈として紹介していますが、ここでは以下に
  • *放射能汚染防止法(仮称)制定運動関連情報提供
  • のサイトをリンクしておきます。


    「放射能汚染」という課題の大きさと法制度

    私の視点「放射能汚染『公害』として汚染防止法を」上田文雄市長 2013年10月24日朝日新聞朝刊

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    「専業主婦」よ学者を目指せ

     「学問はこれで良いのか」という問題状況は、1960年代の「公害列島」のときと驚くほど似ています。(注6)当時は、若い研究者たちが積極的な役割を果たしましたが、原発では、そのような状況も生まれていません。
     放射能汚染防止の法整備問題に取り組む過程で、じわじわと湧き上がってきている疑問・不備、それは
  • 「人権や民主主義を標榜する法律の世界が、なぜ原子力公害に取り組まないのか、『法の空白』どころか『邦楽の空白』ではないか」
  • という事です。
     大学の法学教育の柱は、既存の法律や裁判例の解釈です。この解釈の訓練を受けた人が行政や司法の公務員になっていきます。教える側も自ずと既存の法律や判例を研究することが柱にならざるをえません。これは万国共通のようです。
     現在の大学教育の殻を破った新しいタイプの学者が求められているように思われます。(注7)



    注6 合本公害言論━公害言論
    1 P8「建物と予算を国から与えられて、国家有用の人材と称する役人、技術者の養成を目的とした大学は、当然富国強兵のための技術しか教えないのは無理もない」
      P264「ジュリストの471号の巻頭に、(中略)日本の非常に有名な法律学者の、公害に関する座談会があります。これを腹を立てずに終りまで読み通せるとしたら皆さんよほど忍耐力のある方でして」

    注7 「専業主婦」という表現を好ましくないという方もおられるようですが、「人材活用」的発想を対抗的に捉えています。文脈でご理解ください。